横浜市との技術協力をプロモーションにも活用して大型インフラ事業を受注!!
JFEエンジニアリング株式会社(横浜市鶴見区)
1 事業概要
大規模下水処理場の建設事業
2 国・地域(都市等)
ベトナム国(ハノイ市)
3 SDGsへの貢献
4 事業化の道のりと実績
JFEエンジニアリング株式会社(以下、JFEエンジニアリング)が、ベトナム国ハノイ市より、同市最大規模のエンサ下水処理場建設事業を受注しました。2022年の完成を目指しています。本プロジェクトは、窒素やリンを効率的に除去する高度処理プロセスを兼ね備えた処理水量270,000㎥/日(対象人口:90万人相当)の下水処理施設を建設するものです。建設資金には独立行政法人国際協力機構(JICA)の円借款が提供されます。
JFEエンジニアリングは、同市においてホアラック下水処理場(処理水量:36,000㎥/日)を建設。今回のプロジェクトでは、設計から建設までフルターンキーで請け負う当社の技術力に加え、ホアラック下水処理場で経験を積んだ現地スタッフを継続起用することが評価され、受注に至りました。
- 発注者 :ベトナム国ハノイ市
- 工事場所 :ハノイ市タインチ県内
- 施工範囲 :下水処理場新設工事
- 工期 :2022年末完工予定
この大型インフラ事業の受注にあたっては、横浜市と連携した以下の技術協力事業を通じたプロモーション活動もありました。処理場の建設事業のみならず、現地職員の能力向上のための技術協力が進めれられており、ハード・ソフト両面の技術協力が展開されています。
- 2007年に都市環境等の都市問題の解決のためパートナー都市提携を交わし、2011年度にはJICAによる「ハノイ市エンサ下水処理場整備事業準備調査」の一環でハノイ下水排水公社等の幹部職員を対象とした技術研修を実施しました。
- JICA草の根技術協力事業(地域経済活性化特別枠)「ベトナム国ハノイ市における下水道事業運営に関する能力開発計画」を2014年2月から2016年12月まで実施しました。
下水道における様々な技術協力を横浜水ビジネス協議会会員企業と連携して進めており、ハノイ市の下水道関係者と深い信頼関係を構築しています。 - ハノイ市側からの本市による引き続きの技術協力の求めに応じて、横浜市環境創造局が行うJICA草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)「ベトナム国ハノイ市における下水道事業運営に関する能力開発計画(フェーズ2)」を2017年12月から2021年3月(予定)まで実施し、ベトナム国の自治体や関係省庁等PRに対し広く技術PRをしています。
ハノイ市の下水道事業運営能力を開発することで、下水道事業が適切かつ効率的に運営され、ハノイ市民の生活環境が向上するよう技術協力を行うとともに横浜水ビジネス協議会会員企業の現地ビジネス展開を支援しています。この取り組みの一環で、エンサ下水処理場を受注したJFEエンジニアリングは、ハノイ市等に対し広く技術PRを行ってきました。
(※)横浜水ビジネス協議会:Y-PORT事業の一環として、新興国などにおける水環境に関する問題解決や、市内企業等のビジネスチャンスの拡大を通じて、市内経済の活性化等を目指す横浜市、企業、団体等で構成される協議会。